もしかして乳腺炎?!痛くなる前の前兆や自己ケア方法

この記事は2019年5月8日に更新されたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

赤ちゃんが生まれて授乳が始まり卒乳するまでの間、赤ちゃんとのおっぱいタイムは平和なだけのものではなく、ママは様々なおっぱいトラブルに見舞われます。その中でも多いのが「乳腺炎」です。実に4分の1のママたちが経験すると言われている乳腺炎は、我慢できずに眠れないほどの痛みになることも…。そこで、今回はそんな乳腺炎の自己ケア方法やなってしまったときの治療方法についてまとめました。

 

目次

乳腺炎とは?こんな兆候あったら要注意!

赤ちゃんの授乳時間の間隔が長く空いてしまったりおっぱいの出が良すぎてしまったりすると、おっぱいがカチカチになって痛みや熱を感じるときがありますよね。これってひょっとして乳腺炎?!なんて焦ってしまうこともあると思いますが、授乳すると痛みが落ち着くことがあるので、気のせいだと思い過ごす人も多いのではないでしょうか。乳腺炎とは一体どういう状態のことなのか、どんな症状が乳腺炎の兆候なのかチェックしてみましょう!

乳腺炎は乳房組織の炎症

乳腺炎は感染症を伴う乳房組織の炎症で、ほとんどの場合は産後すぐの3〜4日間か1ヶ月程度の間に経験するケースが多く、授乳の仕方や母乳の出具合によってはもっと遅く発症することもあります。乳腺炎が起こる原因は、母乳の出口である乳腺や乳管が詰まってしまい、赤ちゃんのためにとんどん作られる母乳が十分に排出されずおっぱいが破裂寸前の風船のような状態になります。痛みや重み、発熱を伴うかなり辛い症状となります。

多くの場合は正しい授乳によって解消されていきますが、ひどい場合は切開手術を行ったり止むを得ず断乳しなければいけなかったり、症状の度合いには個人差が大きく出ます。

 

乳腺炎かも?チェック項目で症状を確認!

乳腺炎は母乳育児をしている全てのママの身に起こりうるので、これって乳腺炎かも?と思ったときは下記の症状をチェックしてみてください。

・授乳中におっぱいがチクチク痛む
・胸が圧迫されるような痛みがある
・おっぱいの部分的にしこりのようなものがある
・おっぱいが熱を持ったように熱い
・赤みを帯びている
・乳頭に白いものが詰まっている
・発熱や悪寒がする
・体調不良や疲労感が続く

当てはまるものが多ければ乳腺炎の疑いがあるか、一歩手前かも知れません。
近くの病院や母乳外来で診察を受けましょう。

乳腺炎にならないための自己ケア方法や対処法

乳腺炎は誰でも起こり得る炎症で、そうならないためには日頃からの予防ケアが必要になってきます。おっぱいマッサージや食事の仕方など自宅で簡単にできる方法がいくつかあります。また、もしも乳腺炎になってしまった場合にどんな対処法や治療方法があるのか知っておきましょう。

乳腺炎になりにくい授乳の仕方

片方だけでの授乳やいつも同じ抱き方で授乳するなど、偏った授乳の仕方は母乳詰まりを引き起こしやすくなります。日頃から乳腺の巡りを良くする授乳の仕方を意識しましょう。

【授乳のポイント】

・授乳は左右交互、均等になるように意識する。どうしても片方ずつの授乳になるなら、
必ず次の授乳は反対側のおっぱいで行う。
・おっぱいの出が良過ぎる場合は搾乳機や手で搾乳して母乳が溜まりすぎないよう調整する。
・授乳時の抱き方は一般的に横抱きが多いが、縦抱きやフットボール抱きなど
1日数回違う抱き方をすると乳腺の通りが良くなる。

下着や寝るときの向き癖で胸を圧迫させない

授乳期は妊娠前よりも胸のサイズが大きくなるので、妊娠前のブラジャーをそのまま使っていると胸が圧迫されて乳腺が詰まりやすくなります。授乳に適したノンワイヤーの授乳ブラなどを使い、胸に圧迫感を与えないようにしましょう。

また、夜寝るときに横を向いて寝る癖があると下になる方のおっぱいに母乳が溜まりやすくなります。仰向けがベストですが、横向きで寝るときはこまめに寝返りをうって向きを変えるなどの工夫が必要です。

塩分や脂肪分の高い食事は避けて

授乳期はとにかくお腹が空いて食欲が増しますよね。赤ちゃんへの母乳を作るためにママの体は常にエネルギーを求めています。しかし、食べてもすぐに母乳に変わるからと甘いものやお菓子、揚げ物や濃い味付けといった塩分や脂肪分の高い食事ばかりとっていると乳腺炎になりやすくなります。

乳腺炎になる患者さんで食事が原因で炎症を起こすケースは多く、ほとんどの場合は食事内容を改善することで症状が緩和していきます。カロリーの高い食事をするときは、メインを食べる前に野菜や海藻類を食べて塩分や脂肪分の吸収をゆるやかにするなどの対策をとりましょう。また、水分が不足すると乳腺が詰まりやすくなるのでこまめにお茶や水で水分補給も忘れずに。ゴボウ茶やハーブティーを飲むと母乳の流れが良くなるそうですよ◎

胸がカチカチして痛いときの対処法

胸にしこりのような固まりがあったり痛みや熱を帯びていたりするときは乳腺炎がひどくなる一歩手前!炎症を抑えて乳腺の詰まりを良くしてあげることが大切です。以下は乳腺炎になったときの対処法です。

【おっぱいを冷やす】
乳腺炎になると乳房が腫れるので熱を持ち、その熱によってまた刺激されて母乳が作られることがあります。冷やしタオルや保冷剤などで冷やすことで痛みや腫れの症状を和らげることができます。

【乳頭をきれいにする】
乳腺炎は細菌に感染することもあるので、乳頭に白いものが詰まらないようにきれいにしましょう。

【しこり部分を押してマッサージ】
乳腺炎は母乳が溜まって固まりになっているので、胸を触って張っている部分やしこり部分を押すことで詰まりを解消しやすくします。しこりが解消されたら、おっぱい全体を優しく包み込むようにマッサージしましょう。このときに乳腺を刺激しすぎると新たに母乳が作られてしまうので、注意が必要です。

乳腺炎になったときの治療方法

乳腺炎の治療方法は、病院や母乳外来で行う助産師による乳房マッサージが基本です。乳腺の出口の詰まりを解消して溜まった母乳を排出します。乳腺炎で化膿してしまった場合は医師の診察を受け、抗生物質や解熱鎮静剤などの薬物療法によって治療します。

重症の場合は、乳腺の中にある膿を切り出す切開手術を行うこともあります。重症化する前に早めに母乳外来を受診するなどの対策をとりましょう。

 

私も乳腺炎に!断乳がきっかけでおっぱいがカチカチで痛い…

娘が1歳3ヶ月のとき、だんだん授乳をするのが体力的につらくなってきたので断乳をすることにしました。授乳間隔を空けたり昼間の授乳をなくしたり、少しずつ慣らしていったつもりですが失敗して乳腺炎に…。おっぱいがカチカチに張って痛みや熱も帯び、たまらず飛び込みでもOKな母乳外来を探して駆け込み、事なきを得ました。

助産師さんによる乳房マッサージをしてもらい、30分程度であっという間に詰まりが解消されて自分でもできるマッサージ方法まで教えてもらいました。こんなにすぐ楽になるならもっと早く行けば良かったと思ったくらいなので、ちょっとでも痛いときは早めに受診した方がいいかも知れません。

まとめ

乳腺炎は誰でもなる可能性があるので、日頃から授乳の仕方や食事内容を見直し、おっぱいが張ってきたときのマッサージなどで悪化を防ぐことができます。過去に少しでも痛くなったことがある場合は、あらかじめ最寄りの母乳外来をチェックしていつでも駆け込めるようにしておくと、いざというときに心強いです。期間限定の赤ちゃんとの授乳ライフ、なるべく幸せな時間を過ごしてくださいね。

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ナノマム編集部

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