パパたちの積極的な育児参加も!働きながら取れる「半育休」とは

この記事は2018年8月24日に更新されたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

育休は誰もが取得する権利があるもの。最近では、ママだけでなくパパたちも育休を取得するケースが増えてきました。しかし、仕事の状況などを考えるとあまり長期間の育休は取りづらく、まだまだ男性の育休取得に対して会社の理解も得られにくいですよね。そこで、育休を取りたいけど長期間は休めない、そんな仕事と育休の両方をなんとかしたいパパ必見!の「半育休」についてまとめてみました。

目次

半育休ってどんな制度?

子どもが生まれると、1歳になるまでの期間であれば子どもを養育するための育児休業を利用することができます。けれど実際育休を取得するにはなかなか勇気がいりますよね。休業するとしばらく仕事から離れることになるので会社へ迷惑をかけてしまうのでは?という申し訳なさや経済的な不安もあり、育休に対してハードルが高いイメージを持つ人も多いですよね。しかし、そんな不安を解消できるのが半育休制度です。

育休を上手く活用した半育休の仕組み

育休と違って半育休はあまり聞き慣れない言葉ですが、半育休は育休を取得する際の育児休業給付金がもらえる範囲内で仕事を行うことです。半育休のポイントは、この育休中に支給される育児休業給付金をもらえる状況であることです。給付金をもらえる条件は労働が月80時間以内であることなので、それ以上働くと支給がストップするので注意しましょう。半育休を活用すれば職場に欠員を出さずにすみますし、給付金と出勤分の給与もプラスされるので通常の育休を取得するよりも収入はUPします。

男女ともに取得できる

半育休は男女関係なく取得できるので、働くママパパ全員に適用されます。これまで育休の取得は女性がほとんどで男性の育休取得率は3%に満たないくらいの割合でしたが、半育休であれば育児休業しながら仕事をすることができるので育休取得に抵抗を感じる男性でも取得しやすくなります。実際に半育休を利用した男性のブログが多くのメディアで紹介されているので、それをきっかけに半育休について知る人が増えることで男性の育休取得率UPが期待されているようです。

働き方は色々!トラブルの時だけ出勤するのもOK

半育休中の働き方は人それぞれで色々なパターンがあります。いくつか例を挙げてみましょう。

・基本は休みなのでトラブルがあった時や本人に確認しないと仕事が進まない場合にサポートする
・特定の人物が担当しないといけないような属人的な仕事を担当している場合に可能範囲内で対処する
・人員が足りない、業務上引き継ぎが難しい場合に無理のない範囲で勤務する
・育休終了後のことを考え、週1〜2回や1日2〜3時間程度出社して業務の進捗状況を把握する

普段行う仕事の中でも、重要度の高い業務に絞って仕事を行うケースが多いようです。現在の職場で具体的にどのように働くかは会社と相談して取り決めましょう。育休取得前に予めスケジュールを組んでおくとスムーズに仕事が進みそうですね。

気になる収入面はどうなるの?

いざ半育休を活用していくとなると事前にきっちり把握しておきたいのが収入面のこと。育休中の収入源は会社からの給料ではなく、雇用保険から支給される育児休業給付金になります。働く組織によって個人差がありますが、給料の半分か6割くらいの金額が支給されるのが一般的ですよね。半育休の場合はさらに出勤した分の給料がプラスされる形になりますが、どの程度の収入になるのでしょうか。

育休中に勤務した給料の計算は会社によって異なる

半育休は育休を取得しながら短い時間または短い日数働くので、育児休業支給金と出勤分の給料をもらうことになります。労働時間は月80時間内に限られますが、給料の算出方法は勤務する会社にもよりますが多くの場合は時給計算のようです。半育休を取る前に、育休中に出勤した場合の給与の算出方法を会社に確認しておきましょう。時給や日給の計算方法を把握することでどの程度出社すれば良いのかをイメージしやすくなります◎

給付金は育休前の給料の80%を超えないように調整される

ここで注意したいのが、計算上給付金+給料の合計金額が育休前よりも多かったとしても、実際の収入が育休前の給料の80%を超えないように給付金が調整されることです。例えば、育休前の額面給与の平均が35万円だった場合で考えると、育休中の支給金は67%の23万円弱となります。そこで育休中に働いた給料が7万円だった場合、給料と支給金の合計額が30万円となります。しかし、これでは育休前の給料の80%である28万円を超えてしまうので、支給金が調整されて23万円から20万円程度に下がるようです。実際のこういった引き下げ比率や金額には差はありますが、イメージとしては大体このような感じです!なるべくならあまり仕事よりも子どもの養育に時間を割きたいですよね。休みながら働くのならコスパ良く働きましょう◎

時短勤務との違いは?半育休と時短勤務との違いを比較!

半育休や時短勤務はどちらも労働時間が少ないという共通点があります。なかには「半育休と時短勤務はどう違うの?」と混同してしまう人もいるようです。確かにこの2つは似ていますが全く違う制度です。そこで、半育休と時短勤務の利用可能期間や社会保険料などの違いを比較してみましょう。

働き方

【半育休】
・育児休業中なので基本は休み
・月80時間内であれば時間や日数は自分で決められる

【時短勤務】
・フルタイム勤務が短くなっただけなので基本は仕事
・時間や日数は会社との取り決めによる
・1日の勤務時間を6時間までにできる

制度の利用可能期間

【半育休】
・基本的には子どもが1歳になるまでの1年間
・1歳すぎて保育園が決まらなかった場合は1歳6ヶ月まで延長できる
・父母交代で育休を取得する場合は1歳2ヶ月まで利用可能

【時短勤務】
・子どもが3歳になるまで
・所属する会社によって柔軟に対応してもらえる場合がある

利用条件

【半育休】
・同じ会社に1年以上勤務していること
・子どもが1歳になって育休期間が終了する後も同じ会社で勤務することが確定していること
・週に3日以上勤務していること
・正社員でない期間雇用の場合、契約期間が子どもが1歳6ヶ月になる頃まであること

【時短勤務】
・同じ会社で1年以上勤務していること
・1日の所定勤務時間が6時間を超えること
・週に3日以上勤務していること

収入面

【半育休】
・育児休業給付金+働いた分の給料
・給付金と給料の合計額が育休前の給与の80%を超える場合は、給付金が調整される

【時短勤務】
・法律上の取り決めはなし
・会社によって給与の取り決めが異なるが、ほとんどの場合は基本給が時短分減給される

社会保険料

【半育休】
・雇用保険は完全育休の場合は免除されるが、半育休は働いた分だけ保険料の納付義務が生じる
・厚生年金は、原則育休中は免除されるが働き方によっては免除にならない場合がある

【時短勤務】
・雇用保険は変わりなし
・厚生年金は子どもが3歳になるまでは時短前のフルタイム期間に納めたものとみなされるので、実質一部免除されるが将来的な年金額には影響なし

半育休も時短勤務も、働き方や利用期間については所属する会社によって細かい違いが出てくるので、よく相談した上で取り決めましょう。

まとめ

パパたちの育休取得率が低い中、育休をとりながら働ける半育休という新しい休業制度が注目されています。育児休業給付金+働いた分の給料が収入になるので、経済的な不安や職場への影響も出にくいメリットが◎仕事も月80時間という範囲内で育休中でも無理なく働けます。子どもが1歳になるまでの期間、育児と仕事を無理なく両立するためにもこういった制度をうまく活用していきましょう。

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ナノマム編集部

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