子どもの発達について知りたい ~うちの子、発達障がいかも?~

この記事は2020年3月4日に更新されたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

乳幼児期の子どもの成長は特に著しく、毎日さまざまな発見がありとても楽しい時期ですね。そんな子どもの成長をサポートし、見守るママやパパはわが子の変化にとても敏感です。気になることがあれば上の子や他の同年齢の子どもと比べたりし、「おかしいな」「大丈夫かな?」と思うこともあるかと思います。今回は、発達障がいにスポットを当てご紹介いたします。

 

目次

発達障がいとは?

発達障がいの発覚は、「じっとしていられない」、「注意力や集中力が続かない」や「集団行動がとれない」などという子どもの行動で明らかになることが一般的です。このような行動であれば、誰でも「まだ小さいからね」と個性や性格の一つとして認めてくれるものですが、頻度が増えたり、目立つようになればママやパパが心配になったり、幼稚園や学校側からの報告により医療機関を受診するというケースが多く見られます。発達障がいの代表的な疾患は、「自閉症スペクトラム障がい」と「注意欠陥多動性障がい」です。自閉症スペクトラム障がいは、アスペルガー症候群やその他広汎性発達障がいの総称です。

2005年に「発達障害者支援基本法」が施行され、その定義が広まったばかりで、これからの支援体制の成長が期待できるものの一つです。

 

障がい別の症状が現れる時期とサイン、特性

1.自閉症スペクトラム障がい


◎自閉症スペクトラム障がいとは?
一説によると遺伝要因もあると言われていますが、環境など多くの要因が関わっている病気です。障がいの根底には「対人やコミュニケーションの障がい」と、「こだわりや想像力の欠如の障がい」があり、他者と関わることを苦手としたり、一つのものにこだわりを持つなどの特性が見られます。知的障がいの合併は全くない場合もあり、障がいの重度は人それぞれです。

 

◎症状が現れる時期
自閉症スペクトラム障がいの場合、他の障がいと比べて生後1歳ごろ~幼児期からと、早い段階でサインが現れ始めることがあります。

 

◎サイン
小さな子どもの典型的なサインとして、言葉の遅れや人の目を見ることをしない、指さしをしない、他の子どもに興味や関心がないといった様子が見られます。言葉ではないコミュニケーションも苦手で、相手の表情や感情の抑揚から、相手の気持ちを理解することが難しいとされています。

 

◎特性

①他者とのかかわりが苦手
前述にあるように、他者の気持ちを想像し理解することが難しいことから、人と関わり行動することが困難です。

②物や配列などへのこだわりが強い
幼児期では物へのこだわりが強く見られることが多いといわれています。成長とともに、物の配列や色、場所や時間など、多岐にわたってこだわります。

③五感の異常や強い不安
五感への特定の刺激を苦手とする場合もあります。踏み切りやビニールを破る音など特定の音が苦手だったり、光やにおい、感触などにも敏感です。その反面、痛みには鈍感であることが多いとされています。また、体験したことのない予測不能な場面や、以前失敗した事柄に対して強い不安を感じます。

 

2.注意欠如多動性障がい

◎注意欠如多動性障がいとは?
ADHDとも呼ばれ、不注意や多動性、衝動性を特徴とする障がいです。親ののしつけが要因とみられがちですが、中枢神経の働きの偏りが主な原因とされています。通常は知的障がいは合併しないとされています。

 

◎症状が現れる時期
あちこち動き回ったり、ちょっとした不注意などという特性は、小さな子どもであれば誰でも見られるので、必ず注意欠如多動性障がいであると診断されるわけではありません。診断の前提として、7歳になる前に特性が現れている場合や、年齢や発達段階から見て程度が著しい場合や、生活に支障を来たしている場合に診断されます。

 

◎サイン
注意散漫になったり、幼稚園などでじっと座っていられない、順番を待つことが難しい、体が無意識に動いてしまうというサインが現れます。

 

◎特性
注意散漫
一つのことに集中できなかったり、集中力が長続きしないことが特性の一つです。また、周りの環境や刺激に気を取られやすく、忘れっぽかったり物をよくなくしてしまうことも多いです。

②多動性
先生などの話をじっと聞いて座っていられなかったり、無意識に体が動いてしまうことも特性の一つとして挙げられます。

③衝動性
自分の感情を抑えることも苦手です。自分の発言や質問、行動なども抑えることが難しく、順番を待つことも困難なこともあります。

 

障がい別の対応や周りのサポートとは?

同じ障がいを持つ子どもでも一人ひとり違った個性を持っていて、ママやパパ、周りの人々のサポートにより、人一倍能力を伸ばすことができます。まずは個々の特性をじっくり分析してみましょう!

 

1.自閉症スペクトラム障がい

◎特性を伸ばす支援を!
こだわりが強いという特性は、考え方を変えれば集中力が長続きし、ルールをきちんと守るという長所になります。他者とのコミュニケーションが苦手な場合は、インターネットなどのツールを使用するなど、別の方法で社会を体験することもできますし、独創的な才能を開花させることも。何に興味を持つのか、ママやパパが知るところからスタートしてみましょう!

 

◎得意不得意を見極める
ママやパパが子どもの障がいを受け入れた後に始めたいのが、前述にもあるように子どもの性格や特性の分析です。子どもの不得意を伸ばすのではなく、得意なことを見つけ、十分にサポートしてあげることにより才能を開花させることが期待できます。不得意なことを無理やり続けていても、子どもは焦りや不安を募らせるだけです。

 

◎教育環境に配慮を置く
子どもが自分の個性を発揮し、のびのびと学習できる環境を探してあげましょう。人と合わせたり、集団行動を苦手とする特性の子に、子どもにとって厳格な環境にいることはストレスにもなります。小さなころは苦手の克服を目的とせず、長所を伸ばせる教育環境で過ごしたいですね。

 

2.注意欠如多動性障がい

◎環境や時間の整理をする
多動性や衝動性を持つ子どもには、ママやパパ、園や学校の先生が目的や課題、時間をしっかりと伝えることで症状が出にくくなります。「これから何を、どのような手順で行うか」、「どのような合図で終わるのか」など、明確に伝えてあげましょう。注意散漫の特性が強い場合は、学習スペースに余計なものを置いたりせず、少しでも集中できる環境作りでサポートしてあげましょう!

 

◎薬物療法は十分に医師と相談を
前述の通り、中枢神経の働きの偏りにより症状が現れるので、中枢神経刺激剤と非刺激剤の薬剤を使用して治療する方法があります。薬剤を使用する場合は、学校生活などに支障をきたしていたり、程度が重度の場合が多いです。症状が軽度の場合は環境や周りのサポートや理解で十分解決できる場合が多く、薬物を使用する場合は医師とよく相談して治療を進めましょう。

 

まとめ

子育ての過程でさまざまな病気だけではなく、時には障がいに向き合っていかなくてはいけません。まずはママやパパ、家族が障がいについて正しく理解し、子どもと向き合うことからスタートします。個性を大事にしつつ、一人ひとりに合った症状改善や治療法を見つけていきましょう。

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ナノマム編集部

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