子どもの食物アレルギーについて知りたい!

この記事は2019年9月4日に更新されたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

子どもが成長するにつれ、口にする食べ物のバリエーションも徐々に増えていきますが、ママやパパが気をつけたいのが食物アレルギーです。食べさせたことのないものから発症するイメージが強いですが、幼児期以降では普段食べていたのにある日突然アレルギーを発症してしまうケースも。今回は、子どもの食物アレルギーについてご紹介します。

 

目次

食物アレルギーとは?

食物アレルギーとは、アレルゲンとなる食べ物に対する免疫機能の過剰な反応のことを言います。免疫機能や消化吸収機能に何らかの問題が発生し、栄養源となる食べ物を「害」があるものとみなしてしまい排除しようとするため、体にさまざまな症状が起きます。食物アレルギーの発症は、主に口から摂った場合に起こると思われがちですが、皮膚、目などの接触や鼻、のどからの吸入といった経路でも発症します。

 

食物アレルギーの原因となる主な食べ物

食物アレルギーの原因となる食べ物の多くは、卵や乳、小麦と言った普段口にしているパンやお菓子などといった加工食品の多くに含まれます。容器包装された加工食品は表示が義務付けられているので、購入前に確認することができます。

 

加工食品で義務付けられている特定原材料

卵、乳、カニ、エビ、落花生、そば、小麦

 

特定原材料に準じる20品目

あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

 

年代別食物アレルギーのタイプ

赤ちゃんが発症しやすい食物アレルギー

◎乳児アトピー性皮膚炎

原因となる食べ物は鶏卵、牛乳、小麦が大半を占めていると言われています。症状は、生後1~3か月ごろから出る湿疹が顔をはじめ体にも広がります。かゆそうで眠りが浅かったり、機嫌が悪い場合は早めに医療機関に受診することをおすすめします。

 

◎即時型食物アレルギー

原因となる食べ物は乳児アトピー性皮膚炎と同じく鶏卵や牛乳、小麦に加え、1歳ごろから魚卵、ピーナッツ、バナナやキウイと言った果物も報告されています。症状は、アレルギーの原因となる食べ物を食べたあと、顔や体にじんましんが出たり、のどがイガイガして嘔吐、また咳が出て息が苦しくなるという症状が多くみられます。即時型食物アレルギーは0~1歳代の発症がもっとも多いとされており、幼児期をすぎるころには発症数がかなり減ります。

 

◎新生児、乳児消化管アレルギー

主に生まれたばかりの赤ちゃんが発症し、原因は粉ミルクに含まれる牛乳のたんぱく質とされています。症状として、下痢や血便、嘔吐、腹部膨満などが現れます。アレルギーを専門とする小児科医の受診が必要です。

 

幼児期に発症しやすい食物アレルギータイプ

◎口腔アレルギー症候群

原因は生の果物(りんご、もも、洋ナシなど)や野菜、豆乳です。症状として、これらを食べたときに唇や口の中、のどや耳の奥などにかゆみや腫れ、痛みを生じます。口腔アレルギー症候群を発症した人の多くは特定の植物の花粉症と関連があるとされており、その花粉に似たアレルゲンを持った食物を食べることによって発症します。

 

◎即時型食物アレルギー

前述のように1歳をすぎてからの発症率は下がりますが、幼児期を過ぎるまで油断は禁物です!

 

学童期に発症しやすい食物アレルギータイプ

◎食物依存性運動誘発アナフィラキシー

原因となる食べ物は小麦、えび、果物が多いほか、複数の食べ物を同時に食べたあとに運動することが原因です。症状として、特定の食べ物を食べてから数時間以内に運動をすると、全身のじんましんやむくみ、咳き込み、呼吸困難などが現れます。特定の食べ物を食べただけでは症状が起こらないので原因を見つけにくく、10歳~20歳ごろの男子に多くみられます。進行が早いタイプなので、ためらわずに救急搬送し、治療が必要となります。

 

◎口腔アレルギー症候群

前述のとおり、幼児期を過ぎてからもまれに発症します。成長するにつれ症状が改善されたり、自然と治癒することもあります。

 

日常でできるアレルギー発症対策法

成分表の確認を習慣付ける

普段から何気なく口にしているものの多くは加工食品であることが当たり前となっています。アレルギー対策として、ママやパパが必ず目を通したいのが加工食品の成分表です。容器包装された加工食品の成分表にはアレルギー物質の表示が義務付けられているので、ほとんどのアレルギー物質が確認することができます。小さな子どもでも認識できるようにお菓子などには分かりやすく食品がマークで示してあるので、「お菓子の袋の裏に卵のマークが描いてあったらかゆくなるから食べないでおこうね」など、親子で確認する習慣を付けましょう。

 

家族や親類、園や学校に報告を

トラブルが起こりやすいと言われているのが、園の給食や祖父母に預けたときと言われています。例えば、家庭では卵不使用のマヨネーズを口にしていて、園で卵使用のマヨネーズを間違って食べてしまったり、祖父母が成分表を確認せずにアレルギー物質の入ったお菓子を与えてしまうといった事例です。家族や親戚などには食物アレルギーの知識を正確に伝え、園ではアレルギー物質を含む調味料などを含めた加工食品を分かる範囲で細かく報告することがポイントです。また給食以外にも粘土に小麦が使用されていないか、工作で使用する食品のパックなどに食べ物が付着していないかなども配慮する必要があります。

 

専用おやつを準備

子どもが成長するにつれ、家庭外で過ごすことも増えていくでしょう。お友達の家に遊びに行ったり、園で用意されているお菓子を口にする機会があるときは、相手に一言伝え、専用のおやつを準備して持たせると安心です。

 

いざと言うときのための薬を携帯

食物アレルギーが原因で喘息発作や重篤な症状が考えられる場合、医師などから処方された薬があれば常に携帯しておくことも忘れずに!外食先などでアレルギー物質が混入したものを口にしてしまうこともあるため、いざと言うときに安心です。

 

 

食物アレルギーの治療

食物アレルギーの治療は、基本的にアレルゲンとなる食物を除去することにより発症を防ぐことが一般的ですが、近年では「経口免疫療法」も進められています。専門の医師の管理の下、原因となる食物を、段階的に量を増やしながら摂取し、最終的に一定量を食べられるようになるよう目標とした治療法です。メリットは、治療をすることによって乳幼児期に誤って口にした場合の発症がある程度抑えることができたり、栄養面で摂取できる品目が増えることにあります。また、リスクとして治療中に重篤な症状を発症したり、一定量が食べられるようになっても体調が悪いときには発症してしまうというケースがあります。

 

まとめ

赤ちゃんや小さな子どもが発症すると、自分では発症を防ぐことができないので家族や園、まわりの大人の協力が必要となります。また、周りの食物アレルギーの子どもへの配慮や理解を持つことも大切ですね。

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ナノマム編集部

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