睡眠が脳をつくる!子どもが寝不足にならないためにできること

この記事は2018年4月16日に更新されたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

「寝る子は育つ」とよく言われていますね。しっかりと遊んで、食べて、寝る!子どもにとって当たり前で重要なことですが、忙しすぎる日本の社会では、なかなか出来ていないのが現実です。けれど、「寝る子は育つ」って本当なのです。子どもの成長と睡眠の関係についてお知らせしますね。

目次

日本人は寝不足

米国立睡眠財団[HOW MUCH SLEEP DO WE REALLY NEED?]推奨する年齢別睡眠時間によると、必要な睡眠時間は次のように示されています。

新生児 (0~3ヶ月) 推奨:14~17時間
乳児 (4~11ヶ月) 推奨:12~15時間
幼児期 (1~2歳) 推奨:11~14時間
保育園児・幼稚園児 (3~5歳) 推奨:10~13時間
小学生 (6~13歳) 推奨:9~11時間
中学生・高校生 (14~17歳) 推奨:8~10時間
大学生以降 (18~25歳) 推奨:7~9時間
成人 (26~64歳) 推奨:7~9時間
高齢者  (65歳~) 推奨:7~8時間

どうでしょう?我が子の睡眠時間は十分に取れていますか?
働く両親が増えて、小さい頃から保育園に通う子どもが多くなりました。出勤前に子どもを保育園に預け、勤務が終わってから迎えに行くという生活で、子どもが自宅で過ごす時間はとても短くなっています。仕事で忙しい両親は、帰宅と同時に家事と育児に追われ、子どもの就寝時間はどうしても遅くなりがちです。

1~2歳の子どもに必要だといわれている睡眠時間は、11~14時間。3~5歳でも10~13時間です。保育園では、0~3歳児までは2時間程度のお昼寝の時間があります。必要とされる睡眠時間から2時間を差し引いたとしても、朝7時に起きるためには、1~2歳児だと午後7~10時までには就寝しなければいけませんね。

お昼寝の時間がない4~5歳児は、10時間の睡眠をとるためには午後9時までには就寝する必要があります。推奨されている13時間の睡眠をとろうと思ったら、夕方6時に就寝ということになります。が、現実的に難しいですよね。
そのくらい、たっぷりと睡眠時間を取ることが大切だといわれているのです。けれど、残念ながら日本の現実社会では、それを達成する条件がなかなかそろっていないのです。

成長ホルモンの働きって?

なぜそれほど、睡眠時間をたっぷりと取ることが重要なのでしょう?
それは、眠っている時に成長ホルモンが分泌されて、骨や体をつくるからなのです。「寝る子は育つ」の根拠はここにあったのですね。
成長ホルモンのすばらしさは、これだけではありません。脳は睡眠中に、その日に学習したことや体験したことを整理します。そしてくり返し再生して、記憶として残していくのです。睡眠時間が少なかったり、睡眠の質が悪かったりすれば、しっかりと記憶が残らないことになるのです。
成長ホルモンには、しっかりと体をつくる働きと、学習効果や記憶力を高める働きがあります。

質の良い睡眠をとる6つのポイント

睡眠には、疲れを取って体を休ませる効果のほかにも、成長を助ける大切な役割があります。質の良い睡眠をとって、子どもの成長を助けるためのポイントをお知らせしますね。

昼間たっぷりと体を動かして遊ぶ

体を動かして遊ぶと、適度な疲れがぐっすりと眠りにつけてくれます。外遊びで日光や外気を浴びることも、大切な眠りの条件です。

お昼寝はほどほどに調節して、早寝できるようにする

子どもがお昼寝をしてくれると助かりますよね。お昼寝で疲れと眠気が取れると、夕方の忙しい時間帯に子どもがグズグズ言うことがないので、家事がスムーズにできます。けれど、お昼寝の取りすぎも要注意。就寝時間になっても目がパッチリで眠れなくなってしまいます。適度なお昼寝時間は2時間程度といわれています。よく眠っているからと、起きてくるまでお昼寝させるのではなく、ほどほどに切り上げて起こしてあげましょう。

早起きの習慣をつくる

就寝が遅いと朝がなかなか起きられません。特に子どもは大人以上に睡眠時間が必要です。親の都合にあわせるのではなく、子どもの就寝時間を十分に確保できるよう、生活リズムを整えていくことが大切です。
突然生活リズムを変えることはなかなかできませんよね。少しずつ朝方に変えていくと、自然と就寝時間も早くなっていきます。早寝早起きの習慣をつくり、質の良い睡眠が取れるようにしましょう。

就寝までの流れを習慣化する

家族がそろって団らんの時を楽しめる夜は、子どもがなかなか就寝したがらないときがありますね。時計を読むことが出来ない子どもは時間の感覚が分からないので、何をする時間なのか理解できません。ついついいつまでも遊んでいたい気持ちもわかります。
子どもが混乱しないためにも、夕食から就寝までの生活の流れを同じにして習慣化しましょう。例えば、夕食→はみがき→お風呂→絵本の読み聞かせ→トイレ→おやすみ というように一定の流れにすると、子どもは「もうすぐ寝る時間なんだな」と分かるようになります。

就寝1時間前はリラックスできるように

興奮した状態で就寝してもなかなか寝付けれないものです。就寝前の1時間程度は、興奮するようなアクティビティは避けて、心が穏やかになるように援助をしてあげましょう。テレビやDVDなどの刺激は意外に大きいので、就寝前にはお勧めできません。絵本のお読み聞かせなどの静かな活動でリラックスできるようにしましょう。
親子で一緒に過ごすことで、心も満たされ、良い睡眠につながります。

快適な寝る環境をつくる

室内環境も質の良い睡眠には大切になってきます。室温や湿度にも気を配って、快適な睡眠環境をつくることが大切です。多くの人が、一日の3分の1以上の時間を睡眠に費やしますよね。子どもなら、12時間、一日の半分以上の時間が睡眠です。
心地よいベッドや布団、静かな環境、適度な暗さ、快適な室温・湿度などの環境にも、気を配ってみましょう。睡眠は、子どもの脳や体をつくる大切な時間ですからね。

まとめ

日本人の生活は忙しく、十分な睡眠時間を確保することがなかなか難しいですね。睡眠は、子どもの成長に大きな影響を与えます。睡眠時間を十分に取るためにも、今一度、生活のリズムについて考えてみてはいかがでしょう?良い質の睡眠をとるためのポイントもおさえて、睡眠で子どもの脳を育てましょう!

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ナノマム編集部

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