出産後も続くママの痛み

この記事は2018年5月7日に更新されたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

よく出産の痛みを“鼻からスイカを出す痛み”などと表現しますが、出産が終われば痛みも終わりだと思ったら大間違い。実際は、そこから赤ちゃんを産み出した後のカラダの痛みと闘わなければなりません。では、具体的にはどのような痛みが待っているのでしょうか?今回は、心構えとして知っておきたい出産後の痛みについてご紹介します。

目次

出産方法の種類と実施される医療行為

まず、分娩方法には大きく分けて「経膣分娩」と「帝王切開」の二種類の方法があります。帝王切開以外は全て経膣分娩に分類され、特に問題がない限り、赤ちゃんがお母さんの産道を通って生まれてくる「経膣分娩」となります。帝王切開は、お腹にメスを入れるため、出産後のダメージは普通分娩よりも高いと言われていますが、本サイトでは、経膣分娩(主に普通分娩)の場合のお話をさせていただきます。

<実施される医療行為>
経膣分娩:剃毛、浣腸、麻酔、会陰切開、縫合など
帝王切開:麻酔、切開、縫合など

出産後に待っている痛みとは?

出産は、交通事故に合った時と同じぐらい母体にダメージがあるといわれています。そのため、産後6〜8週間は「産褥期」と呼ばれ、お母さんのからだは休ませなければならない期間といわれています。しかし実際には、出産による痛みに耐えながら子育てをしなければならず、ゆっくり休むのは難しいのが現実です。また、個人差はあれど結構な痛みを伴って受けたダメージは襲ってきます。では、具体的にはどんな痛みが待っているのでしょうか?

 会陰切開

赤ちゃんが出てくるお母さんのデリケート部分(膣と肛門の間)を切開すること。膣の伸びが悪いと、分娩の際に赤ちゃんが出づらかったり、肛門や直腸などにも影響を及ぼすことがあるため、必要に応じてハサミで切開を行います。切る場所によって、正中切開、側切開、正中側切開の3種類に分類され、出産経験者の約6割程度が経験済み。切開しなかったことで会陰が裂けてしまい、なかなか傷跡が治らなかったという人もおり、切開したほうが傷跡がキレイなので後々の回復は早いようです。もちろん切開を行う際には局所麻酔するので痛みはそれほど強くなく、通常は分娩時の痛みの方が強いため、瞬間の痛みを感じる人は少ないようです。実際、本当に辛いのは切開後という人のほうが多数。これまで経験したことのないような痛みという人も多く、長い人だと出産から2ヶ月程度痛みが続いたなんて人も。もちろん個人差があるので一概には言えませんが、デリケート部分にハサミを入れているわけなのでそれはそれは痛いようです。

期間:1週間〜2ヶ月程度

<体験談1>
会陰切開自体の痛みはなかったのに、縫合してる時からめちゃくちゃ痛い!分娩後すぐにオシッコするよう促されたのですが、傷口にしみるのが怖すぎていくら頑張っても出ませんでした。

<体験談2>
これまで経験したことのない痛みで、寝ていても痛い!産院で円座も用意してくださいましたが、しばらくは円座の上に正座していても痛かった…。

悪露

出産後の産褥期間(産後6〜8週間)に排出される分泌物のこと。子宮内に残った胎盤、卵膜、子宮内膜、血液などを含んでおり、血生臭いのが特徴。生理に似たような出血があります。出産後は、子宮が収縮を繰り返しながら、妊娠前の状態に戻ろうとする「子宮復古」という働きがあり、出産によって胎盤や卵膜が剥がれ落ちたところを止血しようとします。この止血が完全に終わるまでは、胎盤や卵膜が分泌物として排出され続けます。痛みを伴う人は少ないですが、妊娠期間中無かった生理が突然始まったような感覚で、デリケートゾーンの違和感と不快感を伴うため、うっとおしいと感じる人も少なくないようです。

期間:2週間〜1ヶ月半程度

<体験談1>
周りのお母さんは2週間程度で終わっているのに、1ヶ月経過しても鮮血が出ていました。心配になって病院でも診察も受けたのですが、私の場合は悪露が終わるまで2ヶ月半ぐらいかかると言われました。高齢出産だったからでしょうか…とにかくうっとおしかった。

<体験談2>
出産直後は、産褥ショーツにオムツのようなパッドを付けても足りず、こんなに血が出て大丈夫!?と心配になりましたが、安静にしていたら1ヶ月程度でおさまったので安心しました。

おっぱい

「おっぱいで痛み?」と思われる方もいるかもしれませんが、授乳中のママにつきまとうのがおっぱいトラブル。順調にお乳が出ていたとしても、乳腺が詰まって岩のように堅くなったり、腫れて熱を持ったり、ひどい場合は乳腺炎になって高熱が出たり…と、悩みは尽きません。そのため、順調に母乳が出る/出ないにかかわらず、定期的なおっぱいのケアは必要になるようです。まず、順調におっぱいが出ていない場合ですが、この場合は当たり前ながらお乳が出るようにケアが必要になります。私が通っていた産院では、乳首やバスト全体にぐーりぐり圧をかけながら、おっぱいケアを行うのですが、「痛ーーい!」と叫ぶ人も多く、かなり辛いもののようでした。逆に順調におっぱいが出ている場合でも、過剰にお乳が生成されてしまったり、飲み残しがあったりすると、乳腺が詰まりトラブルの元となるため、同じようにバストマッサージなどで解消する必要が出てきます。かくいう筆者も、出産後から母乳の出が良いほうのタイプで、赤ちゃんへの乳首の吸わせ方が悪かったことと、私自身のお乳が詰まりやすいことから、おっぱい外来(俗に言う母乳外来)に行くたびに「シコリがある」と言われ、背筋が凍るような痛いマッサージに耐えなければなりませんでした。

期間:授乳期間中(出産後〜卒乳まで)

 首、肩、腰、手首などの痛み

言うまでもなく、出産を終えたら子育てが待っています。日に日に大きくなっていく赤ちゃんの子守は想像以上に体力も筋力も必要。特に、3キロ、4キロと重たくなっていく子どもを抱っこするのは、手首や首、肩、腰などへの負担も大きいものです。かくいう筆者の友人も子育てによって腱鞘炎を発症し、手首に湿布(授乳中は注意が必要)とサポーターをしながら子育てをしていました。

期間:育児中

まとめ

出産後の痛みについて、いかがででしたか?あまり語られませんが、実は出産してからのほうが“痛み”はたくさん待っていると言えるかもしれません。ですが、「いつまでたっても楽にならない…」と悲観的になるのではなく、「かわいい子どものために乗り切ってやる!」という気持ちで、痛みとうまく付き合いながら乗り切っていきましょう。

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ナノマム編集部

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