妊娠中&授乳中のクスリ服用について知りたい!

この記事は2019年12月4日に更新されたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

妊娠中や授乳中でも、体調を崩したらどうしてもクスリの服用が必要になる場合も。今まで市販薬で済ませていた軽い風邪も、おなかの中の赤ちゃんや授乳が必要な赤ちゃんのことを考えると、正しい知識が必要となります。今回は、妊娠中と授乳中の服用に関して、詳しくまとめましたのでぜひ参考にしてください!

 

目次

妊娠中のクスリの服用は絶対NG?

妊娠するまでは意外と知られていない妊娠中のクスリの服用のリスクですが、全てのクスリが赤ちゃんや母体に影響を与えるということではありません。専門医療機関に受診して、症状に合ったクスリの処方を受け正しく服用すれば、むやみに怖がる必要はありません。妊娠中の母体は、赤ちゃんの成長に合わせて急速にさまざまな変化を遂げます。時に、クスリを使わないと治療が難しい症状が現れることも。クスリの使用にリスクが伴うとしても、使用するメリットが勝るケースでは、ためらわずにクスリで治療したほうがいいこともあるのです。

 

妊娠周期別の胎児への影響

クスリの服用で、特に気をつけなければいけないとされている期間は妊娠4週~7週とされていますが、過ぎればOK!というわけではないので、以下を要チェック!

 

妊娠0週~3週

最終月経の開始日から2週間未満はまだ受精していない時期なので、まったく心配しなくてよいとされています。この時期にクスリを服用し、仮に影響を受けたとしても、ママ自身気がつかないうちに流産、自然淘汰されます。

 

妊娠4週~7週

絶対感受期といわれる、脳、中枢神経、心臓といった重要な器官がつくられる時期です。4週から中枢神経、5週では心臓と目や四肢、6週は消化器と口唇・口蓋の形成が始まり、7週では耳がつくられ始めます。

 

妊娠8週~15週

器官形成期はだいたい11週ごろまでで、ほとんどの器官の形態的な基礎が出来上がるとされていますが、15週ごろまでは部分的な形成が続いています。クスリの影響を受ける可能性は十分あるでしょう。

 

妊娠16週以降~出産まで

形態以外に影響を受ける時期とされています。この期間のクスリの影響は、各器官の機能面、発育面で受けると考えられています。

 

妊娠中のクスリの服用ポイント

体調が悪くて悩んだとき、むやみにクスリを服用すると赤ちゃんに影響が及ぶ可能性があります。以下のクスリの服用ポイントをきちんと守るように心がけましょう!

 

自分が処方されたクスリを服用する

妊婦友達と同じ症状に悩んだとき、「これよく効くし、妊婦さんでも安心だから飲んでみなよ!」と勧められた・・・としても、絶対に他人が処方されたクスリは服用しないこと。別の病気がひそんでいたり、正しい情報や用量が得られなかったりと不安要素は消えません。自分の体調は自分が処方されたクスリで対応を!

 

服用量、回数を守る

妊娠中だけではなく、普段の生活でも気をつけたいポイントですが、処方されたクスリは、正しく効果を得るために服用量と回数を守りましょう。服用方法を間違えば、ママ自身だけでなく赤ちゃんにも影響が及んでしまいます。

 

妊娠中であっても必要なクスリはきちんと服用

持病や妊娠中にかかった病気の治療、改善が必要なときにクスリは処方されます。医師から納得のいく説明を受け、きちんと理解し、むやみに不安がらずに服用すれば大きな問題は起こりません。

 

漢方薬は安全?

上述で、妊娠中に市販薬や非妊娠時に処方されるクスリの服用はなるべく避けた方がよいことは理解していただけたかと思いますが、副作用や体の負担が少なく、作用が穏やかというイメージのある漢方薬は安全?と気になるママも。実際に、妊娠期間中に風邪の症状が出たり、体調を崩してしまった場合は漢方薬が処方されることがほとんどです。しかし、漢方薬もクスリです。必ず医師から処方された用量、期間を守って服用するようにしましょう!

 

風邪の漢方薬

葛根湯や小青竜湯など、耳にしたことのあるような漢方薬が処方されることも。これらは市販薬としても扱っているので、手に入りやすいことが問題視されています。むやみに市販薬を使わず、必ず診察を受けて症状に合ったものを服用しましょう。

 

つわりの漢方薬

つわりが起こる時期は主に赤ちゃんの器官形成期にあたります。漢方薬だから安心というわけではありません。医師と相談しながら服用しましょう。

 

便秘の漢方薬

便秘に効くとされる漢方薬もありますが、中には子宮を収縮させる作用を持つ漢方薬もあるので要注意です!便秘に悩んだら恥ずかしがらず、医師と相談してみましょう。

 

 

授乳中のクスリの服用はOK?

赤ちゃんが誕生して、やっと自由に飲んだり食べたりできる!と思うママもいるかもしれませんが、ママが飲んだり食べたりしたものは、血液に乗って母乳へと移行することをお忘れなく!授乳中に気をつける飲酒と同じように、クスリの服用にも気を使いましょう。しかし、妊娠中ほど過敏になる必要はありません。ママが飲んだクスリの一部が母乳に入り、さらに赤ちゃんが飲んだ母乳の一部が消火器官から吸収されて、赤ちゃんの血中に入ります。このことから、赤ちゃんに移行するクスリの量はママが服用した量と比べると、ほんのわずかです。

 

授乳中のクスリの服用ポイント

授乳期間中に体調を崩し、クスリに頼ることは決して間違った行為ではありません。新生児を抱えて病院に行くのは大変なので、市販薬に頼ることは当たり前だと思います。そんなときに以下のポイントを抑えて服用してみましょう!

 

市販薬は購入時に薬剤師と相談

病院に行けず、市販薬を服用する場合は、ドラッグストアなどにいる薬剤師と授乳中であることを相談しながらクスリを選ぶことがポイントです。通常すぐに手に入る風邪薬や胃腸薬、鎮痛剤などは用法と用量を守って飲めば、特に問題ないとされていますが、中には母乳に移行しやすい成分を含んでいるものもあるので相談することがベストです。自宅の買い置きしてある市販薬を服用する場合は、かかりつけの薬局や、大きめのドラッグストアの薬剤師に電話でもいいので問い合わせてみるのも安心です。

 

服用は授乳直後に

クスリの服用に抵抗がある場合は、服用のタイミングを選ぶようにしましょう。ママが飲んだり食べたりしたものは、急に吸収されて血液に乗って母乳になるわけではなく、徐々に移行していきます。クスリによっても代謝が違いますが、服用後約1~2時間で、血液中の薬物濃度がピークに達します。授乳が終わり、赤ちゃんがおなかいっぱいになったらすぐに服用し、次の授乳に備えることで赤ちゃんへの影響はより少ないと考えられています。

 

まとめ

特に妊娠中のクスリの服用には気をつけたいですが、不安に思うことがあれば迷わず医師や薬剤師に相談することがポイントです。赤ちゃんと元気に過ごすため正しく服用し、治療できるといいですね!

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ナノマム編集部

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