妊娠中に歯が痛くなったらどうすればいい?治療のポイント

この記事は2020年8月12日に更新されたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

妊娠中にもし歯が痛くなったら?今まさに痛いけれど、妊娠中でも歯医者さんに行っても大丈夫なの?というママは、意外とたくさんいるかと思います。今回は、妊娠中に起こりやすい口腔トラブルと、治療のポイントをご紹介します!

 

目次

妊娠前に受けたい歯科健診

計画的妊娠であれば、妊娠の前に必ず受けておきたいのが歯科健診です。つわりで歯磨きが苦痛になったり、上の子のお世話で走り回ったり、体調に変化が起きやすい妊娠期間中は、時に口の中の健康状態をおろそかにしてしまうことも。妊娠中にむし歯かな?と思って放置しておくと、産後は忙しくてとてもじゃないけれど歯医者さんに通う時間がない!と言う話もよく聞きますね。しっかりと治療することは、母子共に健康に赤ちゃんを産む準備の一つです!

 

妊娠中に起こりやすい口腔トラブル

1.歯肉炎や歯周炎

妊娠中でよくみられる症状が歯肉炎や歯周炎です。つわりで歯磨きができなかったり、おなかが空くようになり間食が増えることによって、歯肉炎や歯周炎になりやすいといわれています。それに加えて、女性ホルモンの増加が原因となり、炎症症状が通常より強く現れます。

 

2.むし歯

妊娠すると、赤ちゃんに栄養素が優先的に届けられるので歯が抜けたり、むし歯になりやすいという言い伝えを聞いたことはありませんか?現代では妊娠と歯の状態に直接の関係はないことが分かっていますが、女性ホルモンの増加によって唾液の性状が変わり、むし歯になりやすい口腔環境となるということが明らかになっているようです。

 

3.歯ぐきのできもの

妊娠中に現れる、歯ぐきが腫れたような状態のできものを「妊娠性エプーリス」と呼びます。機械的刺激と感染による炎症性刺激などの外的要因や女性ホルモンの大きな変化といった内的要因が関係しているとされ、妊娠三か月以降によく見られます。

 

 

妊娠中は歯の治療はできる?

1.いつから治療できる?

一般的には16週の安定期に入ってから、歯の治療が可能とされています。安定期ではなくても、母体の健康状態や治療の内容によっては施術が可能なことも。妊娠初期と妊娠後期、臨月の場合は長時間緊張状態にさらされる治療は避け、応急処置程度の治療で済ませるケースもあるようです。妊娠中の治療は、事前にかかりつけの産院や歯科に相談して判断しましょう。

 

2.歯科治療で気をつけることは?

◎痛くなる前に歯科健診を!

妊娠中は、虫歯だけではなく歯周病になりやすい上に、初期症状に気がつきにくいとも言われています。痛みがなくても、つわりが治まったころや、安定期に入った頃に一度歯科健診を受けることをおすすめします。初期症状で治療が軽く済むことがあるので、体調が整ったら一度相談してみましょう。

 

◎母子手帳を持参する

治療を受ける前に、受付で母子手帳を提示しましょう。できれば電話などでの予約時に妊娠していることを告げ、事前に治療が可能か確認してみることをおすすめします。

 

◎楽な姿勢で無理をしない

治療の体勢に無理があったり、少しでも気分が悪くなったら無理をせず歯科医に相談しながら治療を進めましょう。なるべく負担がかからない楽な姿勢で治療することをおすすめします。

 

3.局部麻酔は大丈夫?

通常の治療で使用される局部麻酔は使用量もわずかであり分解されるため、胎盤を通過することがなく赤ちゃんへの影響はないと報告されています。痛みによるストレスに母体がさらされるより、局部麻酔を使用してスムーズな治療を受けたほうが精神的にもよいとされていますが、後のトラブルを避けるため、歯科医による判断や説明を必ず聞いておきましょう。

 

4.薬の服用は?

抗生物質は胎児に影響を及ぼす可能性があるため、妊娠初期である8週以前では使用しないそう。痛み止めは必要性と安全性を計りにかけ、適切な分量や時期を考慮したうえで処方されます。心配な場合は、歯科医から説明を受けるか、かかりつけの産院と相談して服用するか決めましょう。

 

 

妊娠中にできる口腔ケア

つわり中で歯磨きが苦痛であったり、歯ぐきにできものができてしまった場合でも、口の中は清潔に保ちたいものです。このようなトラブル時に自宅でできるケアをご紹介します。

 

1.洗口剤を使う

つわりで歯磨きに抵抗があったり、苦痛に感じる場合はデンタルフロスやピックで食べかすを取り除いた後、洗口剤で口をすすぎましょう。洗口剤も、香りが強くないものを選ぶことがポイントです。どうしても香りがダメと言う場合は、デンタルフロスのみの使用でも大丈夫。水でしっかり口の中をすすぎましょう。

 

2.子ども用歯ブラシに変えてみる

できものや口内炎ができたとき、いつもの歯ブラシでは患部に当たって痛いことも。そのような時はブラシ部分が小さな子ども用の歯ブラシに変え、丁寧に磨くようにするとストレスが減ります。

 

3.自分に合った香りの歯磨き粉を使用する

いつも使っている歯磨き粉の香りがダメになって、歯磨きができないという場合は、つわり中の自分に合った香りを探しましょう。香り自体が強くないものがおすすめです。柑橘系であればOK、ミント系は吐き気がするなど個人差はあるので、自己分析してみるといいでしょう。

 

4.歯磨き粉を使用せずにブラッシングする

香りがするものを一切受け付けないという妊婦さんもいます。そのような場合は水だけでブラッシングすることも大切です。ただしむし歯や口腔トラブルの原因ともなりかねないので、その間は甘いものや間食を控えめにしましょう。

 

 

授乳中の治療で気をつけるポイント

1.局部麻酔は避けるべき?

麻酔薬は母乳に移行しますが、米国小児科学会の見解では乳児に与える影響は少ないとされています。しかし、ママとしては不安に思ってしまいますね。そのような場合は歯科医に相談し、麻酔薬を使用しない治療法に変えてもらうなどの対応を考えましょう。

 

2.薬の服用で気をつけるポイント

痛み止めなどの薬を服用する場合は、必ず歯科医に授乳中であることを相談し、服用法を指導してもらいましょう。特に生後一か月未満の乳児は薬を代謝する能力が発達していないため注意が必要です。事前に搾乳しておいたり、授乳直後に服用し間隔に気を配るなどの工夫をしましょう。歯の痛みを我慢して育児をこなしていくのは大変です。必要なときはしっかり服用し、治療していきましょう。

 

 

まとめ

妊娠前に済ませておきたい歯の治療ですが、後回しにしてしまってなかなか実現しないことが多いですね。むし歯の原因となる甘いものを控えたり、こまめな洗浄や自分の健康状態に合ったケアを見つけ、口腔トラブルを防いでいきましょう!

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ナノマム編集部

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