発熱は悪者?

この記事は2018年2月2日に更新されたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

子供はママからもらった免疫が切れる生後6ヶ月頃から3歳くらいまでの間はよく熱を出します。もともとの平熱が高いので、40度の高熱になることも。でも、突然40度の熱を出したら、ママもパパもびっくりしますよね。そこで今回は、子供の高熱の原因や高熱が続いたときの対処法、いつ病院に行くべきかをご紹介します。

 

目次

子供が熱を出す原因は?

子供が発熱する原因は、ほとんどが何かしらの風邪のウイルスによるものです。体に侵入したウイルス・細菌を倒すために熱が出るので、熱が出ること自体は悪いことではありません
体温は、体からの熱の産生と熱の放散のバランスにより保たれており、熱を作るためには筋肉を収縮させたりします。寒いと体に力がはいって身震いしますよね。それは、寒いとたくさんの熱が体から奪われるために「もっと熱を作ろう!」と、体が頑張っているからなのです。逆に運動すると熱がたくさん作られるため、汗で発散したり、血管を拡張させたりします。(顔などが赤くなるのは、血管が広がって熱を放出しているからです)

しかし、40度近い熱はよくある風邪のウイルス以外の細菌感染症や他の病気が原因のこともあるので注意しましょう。その感染が、インフルエンザ、水疱瘡、おたふく風邪のこともあります。
感染症が原因のときはきちんとかかりつけの小児科を受診して、治療・ケアを行う必要があります。発熱以外の症状として、意識がもうろうとしている、呼吸が早い、嘔吐しているなど、何か異なる症状が現れていないか、ママやパパの目でチェックしてくださいね。

 

熱で脳にダメージを受けたりしないの?

よくお母さん方に熱により脳がダメージを受けないかとご質問を受けます。
結論としては、脳に影響があることはほとんどありませんので、まずは様子をみましょう。

体にウイルスが侵入すると、それらから身体を守るために白血球などの細胞が体内環境を変化させます。そのひとつが、体温の上昇です。つまり、発熱はウイルスから身体を守るための生体反応なのです。
脳の「体温中枢」という部分が体の防衛反応として、筋肉を収縮(悪寒)させたり、血管を収縮させたり(手足の冷感)して意図的に体温を上げるように、しっかりとコントロールしているのです。

 

また、悪寒、手足の冷感があるときというのは、身体を守るために脳が体温をもっと上げたいときですので、そのときに解熱剤を使用するのは避けてくださいね。
前述の通り、発熱は病原菌に対する体の防衛反応です。そのため、解熱剤で無理に下げる必要はありません。自然に任せて、熱が下がるまで待つのが一番です。

 

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なだこどもとアレルギーのクリニック 院長 なだまさとし

昭和53年生まれ。岐阜高校、岐阜大学卒業。 日本小児科学会認定専門医、日本アレルギー学会認定専門医。

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